[2023_03_23_03]原燃・再処理工場IAEA監視中断 照明管理基準に不備(東奥日報2023年3月23日)
 
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原燃・再処理工場IAEA監視中断 照明管理基準に不備

 日本原燃は22日、六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の使用済み核燃料を扱う部屋で照明が消え、国際原子力機関(IAEA)の監視が一時中断したトラブルを巡り、原因と再発防止策を原子力規制委員会に報告した。監視は、核物質が核兵器に転用されていないか確認する「保障措置」のために行われているが、照明の管理基準を明文化していなかった上、組織間の連携不足により必要な情報が共有されていなかったことが背景にあつたと結論付けた。
 トラブルは1月28日に発生。厚いコンクリートで覆われた「セル」と呼ばれる部屋で、分電盤の点検で照明を消した際、点灯するはずだった予備用の照明三つが全て球切れで、2時間にわたり監視カメラに何も映らない状態になった。原燃によると、照明の管理や点検などを担う部署は球切れに気付いていたものの、保障措置に影響が及ぶと思い至らなかった。一方で、保障措置の担当部署は球切れを認識しておらず、担当者は「業務が縦割りで、部署間の意思疎通がうまくいかなかったところが反省点だ」と話した。
 現在使用している電球は生産が終了しているため、原燃は2023年度以降に照明設備を交換する計画。
 再発防止策として、予備用の照明が必ず一つ以上点灯するよう管理基準に明記した。工場全体の業務を俯瞰して見る立場にある工場長は、保障措置に関わる作業情報を朝会などで共有する。セル内照明の管理について各部署の担当も見直した。   (加藤景子)
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