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[2024_08_29_01]知事「経営責任問う」 再処理工場完成延期(東奥日報2024年8月29日) | ![]() |
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参照元
23:02 日本原燃は29日、青森県と六ケ所村に、使用済み核燃料再処理工場(同村)の完成目標を2年半ほど延期し、2026年度末までにすると報告した。県庁を訪れた増田尚宏社長に対し、宮下宗一郎知事は延期を27回繰り返した責任に言及し「核燃料サイクル全体の信頼が揺らぎかねない。会社として、経営層としての責任を明確にしてほしい」と苦言を呈した。 増田社長は延期に至った要因について、原子力規制委員会の認可審査で工程管理が不十分だった−とした上で、「審査の全体スケジュールを示し、規制側と共通認識を持てたことは今までと大きく違う」と説明。宮下知事に理解を求めた。 原燃が公表した資料によると、25年11月までに規制委への説明を終え、26年3月までには認可を得たい考え。認可後の検査や工事、訓練に要する期間は9カ月と試算。同12月には完成までの工程を終える一方、「不確定要素」(増田社長)を加味して3カ月の猶予を持たせ、完成時期を27年3月までに据えた。 報告を受けた宮下知事は、度重なる延期に「新しい工程を直ちに信頼することはできない」とくぎを刺し、「誰も何の責任を取らずに済む話なのか」と指摘した。 経営層の責任発言に対し、増田社長は報告後の記者会見で「非常に重い発言を受けたので、早急に議論して決める」と述べた。知事報告には、電気事業連合会の佐々木敏春副会長(中部電力専務執行役員待遇)らが同席した。 六ケ所村役場では戸田衛村長が、大柿一史・原燃副社長から報告を受け、「2年半という期間は想像しておらず、村の経済情勢に影響してくる」と懸念を示した。 六ケ所再処理工場の隣で建設中のMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料工場は完成を3年半ほど延期し、27年度末までに先送りする。同じく村内に立地する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)貯蔵管理センターの完工時期も26年度末までに延期。原燃は3施設いずれも24年9月末を目標期限としていた。 六ケ所再処理工場は、原発から出る使用済み核燃料を再利用するサイクル事業の中核施設。1993年に着工したが、明確な操業時期はいまだ見通せない。9月にも事業開始予定の中間貯蔵施設(むつ市)の核燃料搬出先として想定されている。 |
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KEY_WORD:再処理_完工27回目延期_:ROKKA_: | ![]() |
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