[2024_09_09_05]青森県知事 資源エネルギー庁に核燃料サイクル協議会の開催要請(NHK2024年9月9日)
 
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青森県知事 資源エネルギー庁に核燃料サイクル協議会の開催要請

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 青森県六ヶ所村で建設中の使用済み核燃料の再処理工場について、完成時期の目標が2026年度中に延期されたことを受け、青森県の宮下知事は、9日、資源エネルギー庁を訪れ、核燃料サイクル政策について国の考え方を改めて確認する協議会の開催を要請しました。

 青森県六ヶ所村で建設中の再処理工場は、各地の原子力発電所から出る使用済み核燃料から再利用できるプルトニウムを取り出す施設で、国が進める核燃料サイクル政策の中核に位置づけられていますが、事業者の日本原燃は個別の設備の設計などの審査が遅れているなどとして、今月末までとしてきた完成時期の目標を2026年度中に延期することを先月明らかにしました。
 完成時期の目標が延期されるのは27回目です。

 これを受けて青森県の宮下知事は、9日、資源エネルギー庁を訪れ、村瀬佳史長官と会談しました。
 この中で宮下知事は、「核燃料サイクル政策全体への県民の信頼が揺らぎかねない事態であり、重要な節目だ。政府の取り組みを改めて確認する必要がある」と述べて、核燃料サイクル政策について国の考え方を改めて確認するための協議会を開催するよう求めました。

 これに対して村瀬長官は、「再処理工場の竣工目標のたび重なる見直しで核燃料サイクル政策への不安が生じていることは国としても誠に遺憾だ。新たな目標に向け実効性ある進捗管理の徹底を事業者に強く指導していく」と述べた上で、協議会の日程調整を進める意向を伝えました。

 会談を終えたあと宮下知事は、「エネルギーの安全保障や核燃料サイクルは避けて通ることができない論点なので、自民党の総裁選や立憲民主党の代表選などで、各候補者が国民にしっかりと考えを提示することが大事だ」と述べ、協議会は総裁選のあと、新しい政権のもとで開催されることになるという見通しを示しました。
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