[2021_02_20_05]速報「2021福島県沖の地震」で福島第一原発の建屋に破損か 原子炉格納容器内の水位低下が認められる 東電と規制委は「現状に影響ない」というが、問題おおあり 「震度4」程度でこれだけの破損。ならば震度7の地震に襲われたらどうなる?直ちに対策を取るべきだ 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表、)(たんぽぽ舎2021年2月20日)
 
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速報「2021福島県沖の地震」で福島第一原発の建屋に破損か 原子炉格納容器内の水位低下が認められる 東電と規制委は「現状に影響ない」というが、問題おおあり 「震度4」程度でこれだけの破損。ならば震度7の地震に襲われたらどうなる?直ちに対策を取るべきだ 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表、)

 2月13日23時07分に福島県沖でM7.3(気象庁暫定値)の「2021福島県沖の地震」が発生し、宮城県及び福島県で最大震度6強を観測した。原子力施設に関する影響については、直後には女川原発のものが東北電力から発表されたが、19日には東京電力からその影響と見られる原子炉格納容器の漏えいが確認されたと発表された。
 具体的な発表内容は、次の通り。
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 原子炉格納容器水位、温度等のパラメータを監視していたところ、2月18日に1号機の原子炉格納容器水位に低下が見られたことから、他のパラメータを確認したところ、1号機において2月15日以降、3号機において2月17日以降に原子炉格納容器温度計の一部に低下傾向が見られました。
 このため、2月18日に関連パラメータを評価していたところ、本日(2月19日)、1,3号機ともに原子炉格納容器水位が低下傾向にあると判断しました。
 地震後の点検において、原子炉注水設備のパラメータ及び目視点検では異常が確認されておらず、原子炉への注水は適切に行われていることを確認しており、原子炉格納容器水位低下の要因としては地震による原子炉格納容器損傷部の状況変化も考えられるが、今後もパラメータを注視して監視していきます。
 原子炉建屋水位については現状では有意な変動は確認されていないが、パラメータの詳細評価及び監視を行っていきます。
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 格納容器の水位はリアルタイムに計測しているものの水位計は細かく測定できる設置にはなっていない。1号機の例では「水位計レベル3」は6,264mmで「水位計レベル4」は6,864mmの位置にある。その間は600mmつまり60cmあるので、最大60cm水位低下するまで分からない。同じく3号機の水位計は「水位計レベル4」が10,714mm「水位計レベル3」が10,064mmで65cmの差がある。
 一方、温度計でも水位変化を知ることが可能で、注水温度と同じ温度を示していた温度計で大きく温度が上限する変化があれば、それが露出したと判断でき、水位変化を知ることができる。
 それらを組み合わせることでもう少し細かく水位の変化を知ることも可能だということ。
 NHKは次のように報道している。
 『1号機では、格納容器の底の部分から1メートル90センチほどだった水位が、40から70センチほど、3号機の格納容器でも、底の部分から6メートル30センチほどだった水位が、およそ30センチ低下したとみられるということです。水位は、1号機で遅くとも15日、3号機で、遅くとも17日には下がり始め、19日現在、どちらも1日数センチの低下が続いているということです。』
 これらを引き起こした地震は、何度も協調するが福島第一原発の地点では「震度4」程度のものだ。
 それで破損が拡大するのでは、震度7の地震に襲われたらどうなるのか。深刻に捉えるべき問題であり、「現状に影響がない」どころか「直ちに対策を取るべき段階」だ。最後の警告かも知れないのだから。
KEY_WORD:福1_地震による水位低下_:FUKUSHIMA2021_:FUKU1_:ONAGAWA_: