[2019_07_14_01]「彼がいてくれたことに感謝」京大反原発派、小林圭二さんしのぶ会 大阪(毎日新聞2019年7月14日)
 
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「彼がいてくれたことに感謝」京大反原発派、小林圭二さんしのぶ会 大阪

 京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)の反原発派の研究者グループ「熊取6人組」の元講師で、5月に80歳で死去した小林圭二さんをしのぶ会が14日、大阪市中央区で開かれ、全国から約160人が集まった。6人組で長野県松本市在住の元助教、小出裕章さん(69)も駆けつけ、「身を粉にして頑張ってくれた。悲しむよりも彼がいてくれたことに感謝したい」と話した。
 小林さんは原子炉物理が専攻で、核物質のプルトニウムが燃料の高速増殖炉の開発で米英独が挫折した要因などを研究。その原型炉「もんじゅ」が福井県敦賀市に建設されると、危険性を訴えた。もんじゅは2016年12月に廃炉が決定した。
 しのぶ会では、6人組の元助教で、同実験所を改称した複合原子力科学研究所に非常勤研究員として唯一残る今中哲二さん(68)が司会を務め「実験所で約30年間一緒に活動した仲間だった」と話した。
 関西の市民団体「ストップ・ザ・もんじゅ」代表の池島芙紀子さんも参列し「体調が悪いなか、もんじゅの廃炉は、プルトニウムなどを抱えるので、生やさしくはない、と最後まで警告してくれました」と振り返った。他の住民団体や弁護士らも小林さんの誠実な姿勢ともんじゅを廃炉に導いた功績などをたたえた。【大島秀利】

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