[2022_03_19_03]伊方原発3号機 一次冷却水で放射性物質“よう素”濃度上昇【愛媛】(南海放送2022年3月19日)
 
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伊方原発3号機 一次冷却水で放射性物質“よう素”濃度上昇【愛媛】

 愛媛県は18日、通常運転中の伊方原発3号機で、一次冷却水に含まれる放射性物質濃度が、通常の約3倍に上昇したことを確認したと発表した。周辺の放射線モニタなどの値に異常は無いということで、四国電力では今後、監視体制を強化するとしている。
 県によると、18日午後5時40分ごろ、伊方原発3号機の一次冷却水で、放射性物質の“よう素”の濃度が通常の約3倍にあたる0.25ベクレルに上昇していることが確認されたという。
 “よう素”は、燃料の核分裂で発生する放射性物質で、通常は燃料被覆管に閉じ込めた状態で原子炉に装てんされている。
 四国電力と県がモニタリングステーションなどで周辺の放射線を測定したところ、これまでに異常な値は確認されていないという。
 濃度が上昇した原因について県と四国電力では、燃料被覆管に小さな穴が開き、一次冷却水に漏れ出た可能性が考えられるとしている。
 伊方原発3号機は去年12月に再稼働したが、ことし1月24日に終了した定期検査では、燃料被覆管などに異常は無かったという。
 県と四国電力では「国の保安規定の制限値を大きく下回っていて、ただちに運転を停止する状況ではない」と説明している。
 その上で、一週間に3回だった濃度の確認作業を3時間から4時間に1回の割合に増やし、来年2月に予定されている定期検査の際に、燃料被覆管を確認するなど詳しい原因を調べることにしている。
 なお伊方原発では、過去にもあわせて8回、3つの原子炉で一次冷却水の放射性物質濃度の上昇が確認されていて、いずれも燃料被覆管に開いた小さな穴が原因だった。
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