[2023_11_14_03]東通1号機 地震津波審査 6月まで 工程目標達成に厳しさ(東奥日報2023年11月14日)
 
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東通1号機 地震津波審査 6月まで 工程目標達成に厳しさ

 東通原発1号機(東通村)の再稼働に向けた安全審査で、東北電力が原子力規制委員会に対し、設計の基準を決める「地震・津波」審査に2024年6月ごろまでかかるとの見通しを示したことが13日、関係者への取材で分かった。同社は再稼働に必要な安全対策工事を24年度中に完了させると掲げる一方、工事の前提となる審査は地震・津波以外にも複数控えており、目標実現への時間的猶予がさらに少なくなる見通し。(本紙取材班) 東通原発は東京電力福島第1原発事故前の11年2月、定期検査で運転停止。東北電が14年6月に安全審査を申請して以降、地震・津波審査は9年以上続く。
 関係者の話を総合すると、東北電は10月31日、規制委に新たな審査工程を提示。「基準津波」は12月、「基準地震動」は24年2月にも説明する方針とし、同6月をめどに区切りをつけたい意向を示したもよう。
 地震・津波審査の終了後にも設備面、詳細設計などの審査が続くため、再稼働の時期はまだ見通せない。13日には東北電が村議会全員協議会(非公開)で今後の工程を説明。青木宏昭・執行役員原子力部長は「厳しい状況」との認識を示した上で「あらゆる努力をして24年度工事完了を目指すと説明した」と、報道陣に明らかにした。目標の達成には「相当努力しないといけない」とも語った。
 工程を巡っては、沼畑秀樹・執行役員青森支店長が9日の記者会見で「今の検討状況で行くと厳しくはなっている」と述べていた。
 全員協議会に出席した畑中稔朗村長は、樋口康二郎社長と面会した時のやりとりを引き合いに「工事完了に向けて全力を尽くす旨の言葉を頂戴したので、信用するしかない」とした。
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