[2017_05_18_03]東通原発 断層追加調査 東北電きょうから 重要施設の直下(東奥日報2017年5月18日)
 
 東北電力の佐藤敏秀青森支店長は17日、青森市の東北電営業所で定例会見を開き、東通原発(東通村)の重要施設直下を走る二つの断層の活動性を調べるため、追加調査を実施すると発表した。調査期間は18日から3カ月間。原発の新規制基準は13万〜12万年前以降に動いた活断層の上に重要施設を設置することを認めていないため、東北電は断層の活動性を否定する従来の主張を追加調査で補強したい考え。
 調査対象となる断層は海水熱交換器建屋などの下を通る「f−1」と、取水口直下の「m−a」。3月の審査会合で原子力規制委員会からデータ不足を指摘されていた。
 東北電は「fー1」にある既存トレンチ(試掘溝)をさらに据り下げて、13万〜12万年前より古い年代の断層「F−10」によって切られていることを確認する方針。「m−a」は深さ7メートルのトレンチを新たに掘り、断層と上載地層の性状を調べる。
 佐藤支店長は「『m−a』はこれまでボーリングだけだったがトレンチを新たに掘ることで、規制委の要求に応えていきたい」と語った。
 また、東京電力が経営再建計画で示した、東電東通原発に関する他社との協業については「当社としては全く念頭にない」と改めて否定した。 (阿部泰起)
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