[2020_03_19_02]長崎県で放射線観測データの分析結果偽造 2年間で312件(毎日新聞2020年3月19日)
 
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長崎県で放射線観測データの分析結果偽造 2年間で312件

 長崎県は19日、県環境保健研究センターが実施している大気中の放射線量などを測定する調査で、男性主任研究員(36)が測定データの分析結果を偽造していたと発表した。男性は測定自体は実施しており、県は残されたデータなどから当時の放射線量に異常はなかったとしている。
 県によると、男性は2017、18年度、九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)から30キロ圏内にある長崎県松浦市など4市で、携帯型測定機を使って放射線量を測るなどしたが、データ分析がうまくできなかったため、過去の数値を転用して上司に報告していた。誤った数値は、県のホームページで公表された。
 男性はデータ分析を1人で担当。2年間で452件中312件の分析結果を捏造(ねつぞう)し、計算ミスも48件あった。男性は「計画的に仕事を進めるのが苦手だったので、途中で分析を放置し、急場しのぎで繕ってしまった」と話しているという。
 4市に設置された自動で放射線量を測定するモニタリングポスト22地点の数値に異常はなく、県は残っている測定データを使って正しい値を再公表する予定。【浅野翔太郎】
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