[2019_06_27_03]東電、地震時の連絡ミスを謝罪 都内で株主総会 脱原発の株主提案は否決(新潟日報2019年6月27日)
 
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東電、地震時の連絡ミスを謝罪 都内で株主総会 脱原発の株主提案は否決

 東京電力ホールディングスは26日、東京都内で株主総会を開いた。新潟県村上市で最大震度6強を観測した新潟・山形地震で、柏崎刈羽原発の使用済み燃料プールを冷却する電源に異常がないのに、自治体に「異常あり」と誤った連絡をしたことについて、東電は「深くおわびする」と謝罪した。
 連絡ミスについて、文挟(ふばさみ)誠一副社長は「抜本的な対策を検討していきたい」とし、小早川智明社長が先頭に立って取り組む方針を示した。
 柏崎市の桜井雅浩市長が求める1〜5号機の廃炉計画の提出については「(連絡ミスの)原因究明と改善策を市長に報告した上で、回答時期を調整するものと考えている」と語った。
 また、脱原発などを求める株主提案は全て否決された。柏崎刈羽原発の重大事故時の避難計画について、豪雪を考慮した実効性のあるものができるまで再稼働をしないことなどを定款に盛り込む提案もあった。経営側は「機動的な事業運営を確保する観点から、定款で定めることは適当でない」などとして反対した。
 避難計画について株主提案した埼玉県の女性(71)=十日町市出身=は「否決は残念だが、多くの株主に問題を示すことができたのは良かった」と話した。
 総会で、小早川社長は廃炉方針を示していた福島第2原発について「引き続きスピード感を持って検討を進める」とした。小早川社長は昨年6月に全4基を廃炉にする方針を示したが、正式決定はしていない。
 東電によると、株主総会会場の入場者数は1187人。東日本大震災以降で最少となった。

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