[2022_02_25_04]ロイター通信、CNN、朝日新聞、共同通信などが速報 ロシア軍によりチェルノブイリ原発が制圧される ウクライナの大統領府が発表しロシア当局も認めた 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)(たんぽぽ2022年2月25日)
 
参照元
ロイター通信、CNN、朝日新聞、共同通信などが速報 ロシア軍によりチェルノブイリ原発が制圧される ウクライナの大統領府が発表しロシア当局も認めた 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

  
◎ キエフからのロイター通信によると、2月24日、チェルノブイリ原発はロシア軍によって制圧されたと、ウクライナ大統領府の顧問、ミハイロ・ポドリャクが明らかにした。
 一方、ロシアは「西側に利用されないうちに」チェルノブイリ原発を制圧する必要があったとしている。
 歴史上、原子力施設への攻撃は何度も繰り返されてきたが、今回は大事故を起こし大量の放射性物質を内蔵するチェルノブイリ原発への武力行使であり、重大な原子力災害に至る危険性が極めて高い。
 また、ウクライナには稼働中の原発が15基、4カ所ある。(ウクライナは、設備容量で世界7位、欧州第3位の原子力発電国)そのうち東部のザポロジェには6基、北部のロブノーには4基が稼働中だ。

◎ ロシア軍はこれらも制圧する可能性がある。さらに、変電所、送電網が破壊されれば、原発が不安定になり、全原発で不測の事態も予測される。
 4割の電力を原発から供給しているウクライナのエネルギー供給にも重大なダメージを与える。
 原子力大国に対する武力行使が、いったいどんな危険な事態を招くのか、各国(とりわけヨーロッパの)首脳は真剣に考えたことがあるのだろうか。
 チェルノブイリ原発事故を超える甚大な放射能災害に見舞われる危険性を犯して、いったいどのような権益があるというのか。
 武力を行使している者たちは、目の前にある原発をなんだと思っているのだろうか。

◎ ロシアによるウクライナ侵攻は、NATOの東方拡大を阻止するためであるとしても、正当化されるものではない。
 また、東部の分離勢力へのウクライナ軍による攻撃を阻止するためという口実も、侵攻を正当化できるものではない。
 これら武力行使には反対すると共に、ロシア侵攻を阻止できなかった米国及びNATO諸国の外交政策の失敗を非難する。
 チェルノブイリ原発事故により大きな被害を受けた人々を支援してきた立場からも、ロシア軍の撤兵と甚大な被害を出した者に責任を取らせることを求める。・・・

以下、
Ukraine says it has lost control of Chernobyl nuclear power plant
https://www.aa.com.tr/en/russia-ukraine-crisis/ukraine-says-it-has-lost-control-of-chernobyl-nuclear-power-plant/2513739
 の翻訳です。

 ウクライナ大統領補佐官は、ロシア軍との激しい戦闘の後、ウクライナ北部のチェルノブイリ原発を失った、と述べた。
 ウクライナのウニアン通信社とのインタビューで同氏はロシアの今回の動きは欧州の安全保障に対する最大の脅威の1つだと述べた。
 先に、ウクライナ大統領は、ロシア軍がチェルノブイリ原発を奪取しようとしていると述べた。

 1986年に壊滅的な原子力事故が発生した現場の重要性に言及しながら、ボロディミル・ゼレンスキーは「これはヨーロッパ全体に対する宣戦布告である」と述べた。
 2014年2月、ウクライナでは「マイダン革命」が起こり、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元大統領は国外に逃れ、親欧米政権が誕生した。
 続いて、ロシアはクリミア地方を不法に併合し、ウクライナ東部のドネツクとドンバスのルハンスクで独立を宣言した分離独立派が多数のロシア民族を抱えている。
 ロシアが支援する分離主義勢力とウクライナ軍の間で衝突が起こり、西側諸国の介入後、モスクワで2014年と2015年のミンスク合意が調印された。
 しかし紛争は何年にもわたり、停戦違反が続いた。
 2022年2月現在、ウクライナ東部の紛争で約14,000人が死亡している。
 ウクライナと米国と及びその同盟国が、ロシアがウクライナとの国境に数万人の軍隊を集結させていると非難した昨年末、緊張が高まり始めた。
 彼らは、ロシアが隣国を侵略する準備をしていると主張し、その主張はロシア政府によって一貫して否定されていた。
 制裁の脅しにもかかわらず、モスクワは今週初めにドネツクとルハンスクを独立国家として正式に認め、木曜日にウクライナでの軍事作戦を開始した。
 プーチン大統領は、作戦の目的について、ウクライナ政府による「ジェノサイドの対象」となっている人々を保護し、ウクライナを「軍国主義から脱して非武装化」することであると述べ、ウクライナ軍に武器を置くよう呼びかけた。
KEY_WORD:ウクライナ_原発_: