[2022_01_24_05]閉じ込め防止へ改修補助 災害時のエレベーター(日経新聞2022年1月24日)
 
参照元
閉じ込め防止へ改修補助 災害時のエレベーター

 国土交通省は地震によるエレベーターへの閉じ込めを防ぐ改修費用の補助を始める。災害時に緊急避難場所となるビルが対象で、2022年度から1基当たり最大34万5千円を支援する。自動で最寄り階まで安全に移動する機能を追加して、避難の混乱を防ぐ。
 エレベーターによっては、揺れによるセンサー誤作動で、実際は開いていない扉を「開放」と検知するなどして人の乗ったかごが緊急停止。その後、業者の点検が済むまで動かなくなるケースがある。
 国交省によると、首都圏で最大震度5強を観測した昨年10月の地震では計25基で閉じ込めがあり、うち10基は扉の開放検知が原因。18年の大阪府北部地震でも閉じ込めの約6割は同様の理由だった。
 改修で追加するのは「リスタート機能」。業者が点検しなくても、揺れが収まった後、自動で安全を確認して最寄り階へ移動する。昨年10月の首都圏地震の際、導入済みのエレベーターでは扉の開放検知に伴う閉じ込めはなかったという。
 補助対象は津波避難や帰宅困難者らの一時受け入れなどのため、自治体が指定したり、協定を結んでいたりする民間か公共のビル。改修費用は300万円を上限とし、11.5%分を補助する。〔共同〕
KEY_WORD:災害時_エレベーター_閉じ込め_: