[2024_03_27_05]玄海原発4号機、出力不均一で一時警報 九州電力「周辺環境に異常なし」(佐賀新聞2024年3月27日)
 
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玄海原発4号機、出力不均一で一時警報 九州電力「周辺環境に異常なし」

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 九州電力は27日、定期検査のため出力を下げていた玄海原発4号機(東松浦郡玄海町)で、26日夜ごろに原子炉内の出力が不均一になったことを示す警報が鳴ったと発表した。8分後に規定の数値を下回った。同社は社内の保安規定に定める「運転上の制限」を逸脱したと判断した。周辺環境への影響はないという。
 九電によると、原子炉では四つの領域に分け、領域間での出力の偏差を管理している。保安規定では、出力が50%を超える場合、領域間の出力の差を一定の範囲内(1・02以下)にすることを運転上の制限としている。
 今回は定検に向け、26日午後6時26分から出力を下げていたところ、同8時32分に定めている偏差を一時的に超えたため、警報が発信した。8分後の同40分に出力の偏りは正常化した。
 九電によると、同様の事象は2013年と20年、関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)で定検に向けた出力降下中に発生している。玄海原発と川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の計4基では初めて。九電は同日午後8時59分に原子力規制庁、同9時に佐賀県と玄海町、同9時6分に唐津市、同9時10分に伊万里市に報告した。福岡県と長崎県にも伝えた。
 一般的に出力降下に伴って出力の偏差は拡大する傾向にあることから、九電は原因について「今回も出力降下によるものと考えているが、今後運転上の制限を逸脱した原因について調査する」としている。
 定検は27日午前1時ごろに発電を停止、同4時ごろに原子炉を止めており、予定通り実施している。(松岡蒼大)
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