[2023_01_24_06]新宿御苑での汚染土再利用実証事業に反対 住民団体が発足集会「説明会は報道で知った」(東京新聞2023年1月24日)
 
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新宿御苑での汚染土再利用実証事業に反対 住民団体が発足集会「説明会は報道で知った」

 東京電力福島第一原発事故後に福島県内の除染で回収された放射性物質を含む汚染土の再利用を巡り、環境省による実証事業が計画されている新宿御苑(東京都新宿区)の周辺住民らが24日夜、再利用に反対する団体の発足集会を開いた。(小川慎一)
 団体は「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」。御苑前にある四谷地域センターでの集会には、150人が参加した。世話人を務める新宿区在住の文筆家平井玄さん(70)は「多くの住民は昨年12月に環境省の説明会があったことを報道で知った。年末年始を挟んで学習会を開き、会の発足を発表できる日になった」とあいさつ。既に都や区に事業中止を申し入れており、近く環境省にも事業の中止を求める。
 集会では、国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花事務局長が講演し、汚染土の再利用の問題点を整理した。他に実証事業が計画されている環境調査研修所(埼玉県所沢市)の周辺の住民も駆けつけた。
 実証事業は、政府が再利用のために定めた土壌中の放射性セシウム濃度の基準(1キロ当たり8000ベクレル)以下の土を使う。御苑では一般入園者が通常立ち入らない事務所棟裏側の花壇に穴を掘って埋め、現地の土をかぶせて植物を植える。
 政府は福島第一原発周辺の中間貯蔵施設(福島県大熊町、双葉町)に膨大な量の汚染土を保管中。4分の3の土を再利用し、汚染度の高い残りの土を2045年までに福島県外の最終処分場に搬出する計画だが、場所は決まっていない。
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