[2022_12_09_03]ロシア軍、ザポロジエ原発にロケット砲配備(産経新聞2022年12月9日)
 
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ロシア軍、ザポロジエ原発にロケット砲配備

 ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは8日、ロシア軍の占拠下にある南部ザポロジエ原発の原子炉建屋付近に、露軍が複数の自走多連装ロケットシステム「グラド」を配備したと明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。
 同社は露軍の狙いについて、同原発を盾としつつ、ドニエプル川を挟んで対岸にあるウクライナの都市への砲撃である可能性が高いと指摘した。同社は露軍によるグラドの配備を国際原子力機関(IAEA)に報告した。
 米シンクタンク「戦争研究所」は8日、露軍はグラドの配備で、先に一部メディアが報じた「露軍が同原発から撤退する可能性がある」との観測を打ち消そうとしている可能性があると分析した。露政権は原発からの撤退を否定している。
 同原発や周辺では8月ごろから砲撃が激化。送電設備の損傷による外部電源の喪失が頻発し、重大事故が起きる危険性が指摘された。ロシアとウクライナ双方は、砲撃は相手側によるものだと非難してきた。
IAEAは9月、同原発周辺に戦闘を禁止する安全管理区域を設置することを両国に勧告。現在、両国と調整を進めている。
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