[2022_11_20_01]◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第128号(現地時間2022年11月20日)[仮訳](日本原子力産業協会2022年11月20日)
 
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◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第128号(現地時間2022年11月20日)[仮訳]

 国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長は本日、ウクライナのザポリージャ原子力発電所(ZNPP)周辺が昨日夜から今朝にかけて激しい砲撃を受け、ZNPPの比較的穏やかな期間は終わりを告げ、原子力事故防止のための緊急措置がさらに必要となったことを明らかにした。
 欧州最大の原子力発電所ZNPPのサイト近郊およびサイト内で新たな砲撃があり、ZNPPに駐在するIAEA専門家は、現地時間の午前中短時間のうちに十数回の爆発音を聞いたと本部へ報告した。また、IAEAチームは窓からいくつかの爆発を視認した。
 IAEAチームは、プラント管理者から提供された情報を引用し、ZNPPサイトのいくつかの建物、システム、機器に被害があったが、今のところ原子力安全およびセキュリティにとって重要なものはなかったと述べた。また、死傷者の報告もなかった。IAEAの専門家はサイト管理者と緊密に連絡を取り合い、状況の評価と報告を続けている。
 「昨日から今朝にかけての我々のチームからの報告は、極めて憂慮すべきものである。この大規模な原子力発電所の敷地内での爆発は、まったく容認できるものではない。この背後にいるのが誰であれ、直ちに止めなければならない。これまで何度も言っているように、これはただの火遊びだ」 とグロッシー事務局長は非難した。
 事務局長は、紛争当事者双方に対し、ZNPP周辺の原子力安全/セキュリティ保護エリアの合意と設定を改めて主張した。ここ数か月、保護エリア設定についてウクライナ、ロシア双方と繰り返し協議を続けてきたが、今のところ合意には至っていない。
 「この保護エリアが実現するまで、私はあきらめない。現在進行中の砲撃が示すように、保護エリアがこれまで以上に必要となっている」と述べた。
 https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-128-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine
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