[2022_03_30_06]電力会社の使命=「電力安定供給」が揺らいだことは深刻な問題 なぜ「停電の恐れ」か? 50ヘルツと60ヘルツの壁 (上) └──── 蓮池 透(新潟県在住)(たんぽぽ2022年3月30日) |
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◎ それにしても、福島第一原発事故後、計画停電などが発生しないよう電力インフラを強化・拡充するよう声高に叫ばれたのに、11年を経てもなお実現せず、脆弱のままであることは嘆かわしいばかりだ。 とりわけ、広域融通体制が、依然として9電力による設備投資に頼っているため、東日本と西日本との連系線が弱すぎる。 すなわち、未だに周波数の壁(50ヘルツと60ヘルツ)が立ちはだかっているのだ。 計画停電もこれが原因だったことを忘れないで欲しい。 ◎ 東京電力(東日本側)と中部電力(西日本側)との間に東西連系線が必要になるが、2011年以降、その容量は120万キロワットから210万キロワットの規模に拡大されただけだ。 2021年3月31日、50ヘルツ側の「新信濃変電所」と60ヘルツ側の「飛騨変換所」にそれぞれ設置した交直変換設備と、これらを連系する直流送電線で構成する「飛騨信濃周波数変換設備(FC)」の建設工事が完了し、運用を開始した。 これにより、210万キロワットとなったのだが、まだ不十分である。 今後300万キロワットまで増強する計画だが、運用開始は2027年度だ。 世界最大規模の発電会社となったJERAのパートナーである中部電力からも満足に融通を受けられないでいる東京電力なのである。 (下に続く) |
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