[2025_01_25_01]柏崎刈羽原発の冬場の事故想定し県が防災訓練(NHK2025年1月25日)
 
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柏崎刈羽原発の冬場の事故想定し県が防災訓練

 17:43
 冬場、積雪が残るなか東京電力柏崎刈羽原子力発電所で重大事故が起きるという複合災害を想定した県の原子力防災訓練が25日まで2日間の日程で行われました。
 冬場の複合災害を想定した県の大規模な訓練は初めてで、25日は実際に住民が参加して避難の手順を確認し、花角知事が現場を視察しました。
 今年度の県の原子力防災訓練は、大雪の影響で積雪が残る中、中越地方で震度6強の揺れを観測する地震と原発事故との複合災害が起きたという想定で24日から2日間の日程で行われました。
 県が冬場の複合災害を想定して大規模な訓練を行うのは初めてです。
 25日は原発周辺の自治体から住民が避難する広域避難訓練が行われ、原発から30キロ圏内の9市町村の住民およそ500人が参加して避難の手順を確認し、花角知事も現場を視察しました。
 このうち、魚沼市では、避難してきた車や人に放射性物質が付着していないか調べるスクリーニング検査の訓練が行われ、知事は参加した住民たちが検査を受ける様子などを確認していました。
 また、上越市などでは雪崩による孤立地域の発生を想定し、避難ルートを確保するため、陸上自衛隊高田駐屯地の隊員が県の除雪車などを使って除雪する訓練が行われ、隊員たちは30分ほどかけておよそ50メートルの区間を除雪していました。
 視察を終えた花角知事は「自衛隊の除雪はスムーズで頼もしさを感じた。作業のイメージを持つことが重要で、段取りや手順をしっかり確認することが対応力の向上につながると思う。ことしは総合訓練を冬の時期に設定したが、今後もいろいろな条件を想定し、対応力を上げていきたい」と話していました。

 【参加者は】
 訓練に参加した柏崎市の70代の男性は「大体の流れが頭に入ったので、万が一のとき役に立つと思う。きょうは天気がよくスムーズにいったが、大雪のときは歩くのにも支障が出るし、かなり時間がかかると感じた」と話していました。
 また、柏崎市で町内会長を務める70代の男性は「雪がこれ以上にある中で経験できればもっとよかった。実際に事故が起きて、受け入れる側も被災している状況ではどうなるか心配だ」と話していました。
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