[2025_07_03_05]大熊町の除染廃棄物を不法投棄か 環境省が作業員など刑事告発(NHK2025年7月3日)
 
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大熊町の除染廃棄物を不法投棄か 環境省が作業員など刑事告発

 11:25
 大熊町の「特定復興再生拠点区域」で国が2021年度に行った除染事業で、当時の作業員と所属する会社が、除染で出た土や落ち葉などを付近の水路などに不法に投棄していたとして、環境省福島地方環境事務所は放射性物質汚染対処特措法違反の疑いで刑事告発しました。
 環境省福島地方環境事務所によりますと、不法投棄の疑いがあるのは、原発事故の帰還困難区域のうち先行して住民が居住できるようにするため大熊町の「特定復興再生拠点区域」で国が発注した除染事業です。
 事業を受注した会社からことし2月に報告があり、2021年度の工事で、下請け会社の当時の作業員が除染で出た土や落ち葉などを付近の水路に不法に投棄していた疑いがあることが分かったということです。
 工事を発注した環境省福島地方環境事務所は、当時の作業員からの聞き取りなど調査を行ったうえで、下請け会社と元作業員を放射性物質汚染対処特措法違反の疑いで、先月30日付けで刑事告発しました。
 環境省の調査では、投棄現場付近の水路に土などの堆積はなく、空間の放射線量も周囲と変わらず異常は確認されたなかったということです。
 福島県内の除染で出た土などは、すべて、大熊町と隣接する双葉町にまたがる国の中間貯蔵施設に搬入することになっています。
 環境省福島地方環境事務所は「このようなことが起きたのは非常に遺憾で、住民の皆さんに不安を与え申し訳ありません。事案の解明と再発防止に努めて参ります」とコメントしています。
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