| [2026_01_22_20]【震災15年 柏崎刈羽再稼働】閉鎖性打ち破れるか(1月22日)(福島民報2026年1月22日) |
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09:13 わが県民の目線は極めて冷ややかだろう。過酷な原発事故を起こした電気事業者の原子炉に、再び灯がともった。東京電力は柏崎刈羽原発(新潟県)の安全対策を人的、設備両面とも大幅に強化したと「再生」を強調し、再稼働に理解を求める。徹底した情報公開と第三者を交えた強力な監視体制の構築も不可欠だ。トラブルが続けば、福島第1、第2両原発の廃炉事業者としての信頼も失う。 新潟県の調査で、県民の再稼働に関する賛否が割れたままでの厳しい船出となった。東電は柏崎刈羽原発の事故対策として、電源喪失時の原子炉冷却設備を新設し、敷地内の高台に電力供給のガスタービン発電車を配備、海側の防潮堤を海抜15メートルにかさ上げするなどした。「仏作って魂入れず」では仕方がない。現場関係者はいかに安全意識を高め、日々の作業に丁寧に向き合うのか。問われているのはそれぞれの「心」だ。 原発の稼働に関わる業種は、放射線、電気・機械、化学、土木・建築など多岐にわたる。電気事業者のみならず、下請け業者も含め、1日数千人単位が出入りする。指示・管理系統は極めて複雑で、円滑な意思疎通が難しいとも伝わる。風通しが悪くなれば、全体への目配りが薄れ閉鎖的な体質も強くなる。こうした自覚を、東電は持ち得ているだろうか。 運転監視の鍵を握るのは、昨年10月に始動した第三者が加わる社内組織「柏崎刈羽原発運営会議」だ。弁護士、元米国原子力規制委管理官ら7人が社外委員を務め、議長の東北電力OBは現地に常駐し稼働状況を確認する。忌憚[きたん]のない意見、提言を会社側に投げかけ、対外的に公表してもらいたい。福島第1、第2両原発の運転に目を向けてきた福島県の関係者も委員に加えてはどうか。 中部電力が再稼働を目指す浜岡原発(静岡県)の耐震設計に関するデータ不正操作は、24年前に明らかになった東電のトラブル隠しを思い起こさせた。原子力事業を巡る電力業界全体への不信が高まりかねない事態だ。なぜ、不祥事がやまぬのか。その原因の一端は外部に開かれていない密室的な体質にあると再三、指摘されてきた。東電は本当に変われるのか。試練の時を迎えた。(菅野龍太) |
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