| [2026_01_22_19][社説]東電は柏崎稼働を安全第一で(日経新聞2026年1月22日) |
|
参照元
19:00 東京電力ホールディングスの柏崎刈羽原子力発電所6号機(新潟県)が21日に再稼働した。2011年の福島第1原発事故後、東電が原発の運転を再開するのは初めてで、今後は首都圏の電力需給の改善が期待される。 ただしそれは安全・安心の確保が大前提だ。6号機は22日に警報が鳴る不具合が起き、再び停止を余儀なくされた。詳しい原因を調べたうえで原子炉を起動し直すことになるが、東電は焦ることなく対応に万全を期す必要がある。 柏崎刈羽原発は福島事故の1年後の12年3月から全基が停止していた。6号機は21日夜、原子炉内の核分裂反応を抑える制御棒の引き抜きを開始し、反応が安定して続く「臨界」に達した。 ところが22日未明、205本ある制御棒の引き抜き途上で警報が鳴り、作業を中断した。部品を交換したが改善しないため、制御棒を再挿入して起動前の状態に戻し、原因を突き止めることにした。 再稼働前の試験中にも、制御棒の異常を知らせる警報の不具合が判明し、当初20日に予定していた再稼働が遅れた経緯がある。 再稼働にあたり、東電は「設備の健全性確認を慎重に進め、安全最優先の取り組みを行動と実績で示す」としていた。今後も異常が見つかれば、その都度立ち止まるのをためらうべきではない。 柏崎刈羽6.7号機は17年に原子力規制委員会の安全審査に合格したものの、その後にテロ対策上の不備が判明し、23年末まで事実上の運転禁止命令を受けた。新潟県議会は昨年末に再稼働に同意したが、事前の県民調査では再稼働への賛否が拮抗するなど、不信感が払拭されたわけではない。 中部電力が浜岡原発で想定される地震の揺れを過小に見せていた疑いも発覚し、原発に対する視線は改めて厳しくなっている。 柏崎刈羽6号機の再稼働で、東電は年1千億円の収支改善が見込める。福島の廃炉や賠償を遂行するためにも、今度こそ失敗は許されないと肝に銘じてほしい。 |
| |
KEY_WORD:柏崎刈羽_制御棒_不具合_:浜岡原発-地震評価-不正手法_:FUKU1_:HAMAOKA_:KASHIWA_:廃炉_: |