| [2026_01_07_08]再稼働と民意 斎藤美奈子(文芸評論家)(東京新聞2026年1月7日) |
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12:00 20日にも東京電力柏崎刈羽原発が再稼働される見通しとなった。 新潟県の花角英世知事は県議会の賛成多数をもって民意は得られたとしているが本当なんですかね。 特に疑間なのは、昨年4月、再稼働の是非を間う県民投票条例案が県議会で否決されたことである。 県内有権者の50分の1の署名が集まれば知事に請求できるところ、規定の4倍近い14万筆超の有効署名が集まったにもかかわらず、だ。 県議からは「高度な専門知識が必要とされる複雑なテーマ」で、県民投票の対象にふさわしくないなどの意見が出たという。失礼な話である。 新潟県は3・11以前から原発に敏感な地域である。1996年には日本初の条例に基づく住民投票が実施され、東北電力は巻原発の建設を断念した。 2007年の中越沖地震の際には柏崎刈羽原発で火災と放射能漏れ事故が起きた。以後も東電の不祥事は続き、県民の不信感は根強い。 実際、昨年11月の新潟日報の緊急アンケートでも議会にゆだねるとした知事の判断を「支持しない」が78%、信を間うのにふさわしい方法は「県民投票」が73%、東電の再稼働に「不安を感じる」が83%に上った。 だからこそ県民投票は避けたかったのだろうけれど、再稼働を急げば急ぐほど信頼は遠のく。 この先、事故も不祥事も起きないと誰が保証できるだろう。 (1月7日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より) |
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