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デブリの試験的取り出し間近 原子力規制委員長「安全に十分注意を」 東京電力福島第1原発2号機を視察
　09:17
　原子力規制委員会の山中伸介委員長は5日、東京電力福島第1原発を訪れ、熔融核燃料（デブリ）の試験的取り出し作業を間近に控える2号機の原子炉建屋内を視察した。終了後、記者団の取材に「安全に十分注意を払って取り出しを進めてほしい」と東電に求めた。
　東電は早ければ8月にもデブリの試験取り出しに着手する方針。山中委員長は取り出しに使う装置の搬入口などを見学し、作業環境を確認した。「着実に準備が進み、注意深く作業手順を設計している」と評価。「少量でも、まずはデブリに接触することに意義がある。経験を積み重ね、将来の大規模な取り出しにつなげてほしい」と述べた。
　山中委員長は小野明副社長・福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者ら東電幹部と意見交換した。6号機の使用済み核燃料プールに冷却水を流せなくなるなどトラブルが相次いでいる点に触れ、「作業運営や意思疎通に十分配慮し、廃炉のプロになって作業するべきだ」と語気を強めた。