[2024_02_17_01]関電は、一時保管するための「乾式貯蔵施設」を設置する計画も 全ての老朽原発を廃炉に追い込まなければなりません 3.31「老朽原発ただちに廃炉!美浜全国集会」 6.9「とめよう!原発依存社会への暴走大集会(大阪)」のご案内とお願い 木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)(たんぽぽ2024年2月17日)
 
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関電は、一時保管するための「乾式貯蔵施設」を設置する計画も 全ての老朽原発を廃炉に追い込まなければなりません 3.31「老朽原発ただちに廃炉!美浜全国集会」 6.9「とめよう!原発依存社会への暴走大集会(大阪)」のご案内とお願い 木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)

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 能登半島大地震が発生して1カ月半が経過しましたが、なお、復興とは程遠い状況にあります。被災された方々に改めてお見舞い申し上げます。
 この大惨事は、「大地震は、いつ、どこで、どの規模で起こるか予知できない:原発は地震に極めて脆弱:一刻も早い原発全廃が肝要」を大きな犠牲の上に再認識させました。

 それでも、関電は、若狭でも震度4の強い地震動を観測し、原発停止を求める多くの声が上がったにも拘らず、これをことごとく無視して、高浜原発3号機、大飯原発3、4号機だけでなく、運転開始後49年、48年を超えた老朽原発・高浜1、2号機まで、稼働を継続しました。
 また、定期点検中であった老朽原発・美浜3号機(運転開始後47年)を、予定通り、1月18日に再稼働させました。さらに、1月22日には、高浜原発1号機で、2次系配管からの蒸気もれなどが見つかったにも拘らず、この原発を出力を40%に抑えて運転し続けました。安全第一を標榜するのであれば、稼働を止めて、詳細な点検を行うのが当然であり、責務です。

 一方、関電の森社長は、1月12日、杉本県知事と面会して「震災後も原発は安全」と述べ、29日には、福井県美浜町での会合で、原発のリプレース(建て替え)や新増設について、「検討を始めなければならない時期に来ている」と話しています。

 さらに、関電は、2月8日、福井県内にある全ての原発の敷地内に使用済み核燃料を一時保管するための「乾式貯蔵施設」を設置する計画に対する了解を求めて、福井県、美浜町、おおい町、高浜町に事前了解願を提出しました。関電は、来年の着工、2027年〜2030年の運用開始を目指すとし、高浜原発で最大32基(使用済み核燃料768体分)、大飯原発で最大23基(同552体)、美浜原発で最大10基(同210体)のキャスクを有する乾式貯蔵施設を計画しています。
 関電の原発では、使用済み核燃料を水冷保管する燃料プールが近々満杯になり、原発運転が不可能になります。そのため、関電は、使用済み核燃料を乾式貯蔵に移してプールに空きを作り、そこに新しい使用済み核燃料を貯蔵することによって、原発の継続運転を可能にしようとしているのです。(なお、発熱と放射線量の膨大な新しい使用済み核燃料を貯蔵する燃料プールは、極めて脆弱かつ危険で、プールから冷却水が失われるような事態になれば、大惨事に至ります。)

 その関電は「使用済み核燃料の中間貯蔵地を2023年末までに福井県外に探す。探せなければ、老朽原発を停止する」と約束していましたが、「保有する使用済み核燃料のわずか5%のフランスへの搬出」や「上関での中間貯蔵地建設調査」などの小手先の奇策と詭弁を弄して、昨年末で、この約束を反古にしました。福井県知事も、これを容認しています。「原発の運転継続ありき」の出来レースです。何としても、関電と福井県に当初の約束を履行させ、全ての老朽原発を廃炉に追い込まなければなりません。

 ところで、今、関電の老朽原発を巡って、3件の仮処分裁判が行われています。大阪高裁での「美浜原発3号機運転禁止仮処分命令却下決定に対する即時抗告審」、福井地裁での「美浜原発3号機運転差止め仮処分申立て」および福井地裁での「高浜原発1〜4号機運転差止め仮処分申立て」です。
 これらの裁判で、申立人は、当該の原発(とくに美浜原発3号機)は、
(1)断層が極めて近傍にあり、地震による事故発生の危険性が高い、
(2)老朽化によって、機器や配管の損耗が進み、事故多発期にある、
(3)老朽原発を大地震が襲えば、過酷事故に至る可能性がある、
(4)過酷事故時の避難について、実効性のある避難計画の策定および実行し得る体制の整備が行われておらず、過酷事故が起こっても、避難は不可能であることを主張しています。

 3件の仮処分裁判の決定は、3月中に出ます。「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、この決定を受けて、3月31日(日)、美浜町内で「老朽原発ただちに廃炉!美浜全国集会 〜地震も事故もまったなし〜」を開催します。
 この全国集会では、井戸謙一弁護団長に仮処分決定に関わる特別報告を、また、志賀原発を廃炉に!訴訟原告団長の北野 進さんに珠洲原発の建設を断念させた闘いなどに関するお話を頂きます。

 一方、「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、能登半島大地震を目の当たりにしても、さらに「原発依存社会」への暴走を加速する岸田政権を糾弾するために、6月9日(日)「とめよう!原発依存社会への暴走大集会 〜地震も事故もまったなし〜」を、大阪で開催します。詳細は、追ってご案内しますが、ご予定をお願いします。
 老朽原発の廃炉を実現し、それを突破口に「原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会」を構築するために、3.31美浜全国集会、6.9大阪大集会への皆様のご支援、ご参加をお願いします。
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