[2024_01_15_10]能登半島地震 志賀原発 変圧器から油漏れ モニタリングポスト一部測定できず_水野倫之_解説委員(NHK2024年1月15日)
 
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能登半島地震 志賀原発 変圧器から油漏れ モニタリングポスト一部測定できず_水野倫之_解説委員

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 能登半島地震では、志賀原発とその関連施設の設備にも被害が出ています。水野倫之解説委員の解説。
 イラスト、胸をなでおろしている原発を描いてみたが、現状は安全が確保されているということ。
 志賀原発では地面に段差ができ、変圧器からは油が漏れて外部電源が一部受けられなくなったほか、3mの津波も押し寄せた。
 北陸電力では福島の事故を受けて15mの津波に耐えられるよう防潮堤を設置、外部電源の多重化も進めていた。
 今回津波の影響はなく、残った外部電源で使用済み核燃料は冷却できている。
 ただこれでよかったと済ませるわけにはいかない点あり。
 原子力規制委員会は関連施設も含め設備でおもに2つの被害を注視。
 まずは変圧器。福島の事故を受け外部電源は鉄塔が倒壊するなどして失われることも想定し、新基準で多重化が義務付けられている。
 ただ変圧器のような原発内部の設備の破損で失うことは想定していないということで、変圧器の耐震性、通常の産業機器並みだった。
 非常用発電機もあるが安全確保には外部電源が多い方が有利なので今後変圧器の耐震性をどうするかが焦点の一つ。
 もう一つの設備は原発周辺の放射線量を測るため規制委が主導し自治体が設置するモニタリングポスト。
 116台のうち18台が通信のトラブルで測定できなかった。
 航空機による測定もできるが、事故の際には116台の測定値で住民避難を決めることになっているわけで、一部とはいえ測定できなかったことは重く受け止めなければ。
 今後通信をどう確保するかがもう一つの焦点。
 ほかにもまだ明らかになっていないトラブルがあるかも。
 北陸電力はまずは変圧器と外部電源の復旧を行いつつ、構内全域の点検を急ぎ、被害の全容を明らかにして今後の教訓を見出していかなければ。


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