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伊豆諸島に一時 津波注意報
　14時36分
　5日昼前、伊豆諸島の鳥島近海でマグニチュード6.5の地震があり、気象庁は伊豆諸島に津波注意報を発表しましたが、午後1時15分にすべて解除しました。
　気象庁によりますと5日午前11時ごろ、鳥島近海の深さ17キロを震源とするマグニチュード6.5の地震がありました。
　この地震で気象庁は午前11時すぎ、伊豆諸島に津波注意報を発表し、八丈島の八重根では午後0時17分に30センチの津波を観測しました。
　その後、目立った潮位の変化がみられないことから、気象庁は午後1時15分、伊豆諸島に出していた津波注意報をすべて解除しました。
　気象庁は伊豆諸島ではこのあとしばらくは多少の潮位の変化があるかもしれませんが、被害の心配はないとしています。
　気象庁は、5日正午すぎに開いた記者会見で「地震発生から今後1週間程度は同じ程度の地震に注意してほしい。この地域では今月2日から地震活動が続いていて、当面継続すると考えられるので、引き続き注意してほしい」と呼びかけています。

　専門家「過去にも津波観測 注意が必要」

　今回の地震について東京大学地震研究所の佐竹健治 教授は「本州や伊豆諸島の島からは離れた場所で起きた地震のため、どこの地域でも揺れを観測していないが、地震の規模を示すマグニチュードが6.6というのはこのエリアの震源が浅い場所の地震としては大きめだと言える。このあたりでは過去にも地震の規模がそれほど大きくなくても1メートル程度の津波を観測した例があるため注意が必要だ。一般的には、大きな地震の後は地震活動が続くことがあるため、注意を続けてほしい」と話していました。

　東京都 小池知事「十分注意してほしい」

　東京都の小池知事は午前11時50分ごろ、都庁でNHKの取材に対し「早速、避難をするように無線なども活用しながら呼びかけている。十分注意してほしい」と述べました。

　東京都や警察、海上保安庁「被害の情報なし」

　東京都によりますと、午後0時20分の時点では被害の情報は入っていないということです。都は、情報連絡態勢をとって伊豆諸島の各自治体と連携して情報の収集を進めています。
　
　また、それぞれの警察署によりますと、被害の情報は入っていないということです。
　海上保安庁によりますと、航空機を使って上空から海岸線の状況を確認していますが、被害は確認されず、被害の情報も入っていないということです。

　東海汽船 午後の便 運転再開

　東海汽船は東京 港区の竹芝を午前8時35分に出発し、伊豆諸島の大島、利島、新島、式根島、神津島に順番で向かう予定だった便について、新島でいったん乗客を降ろす対応を取ったということです。
　そして、この便は式根島や神津島には向かわず、竹芝に引き返したということです。
　その後、津波注意報が解除されたことを受け、午後の便は運転を再開しています。

　東京湾フェリー 午後の便 運航再開

　東京湾フェリーは、津波注意報が発表されたことを受けて午前11時20分に千葉県富津市の金谷港から神奈川県横須賀市の久里浜港に向かう予定だった便の乗客をいったん降ろす対応を取りましたが、午後の便については運航を再開しているということです。

　八丈島役場「避難指示出すか検討中」

　八丈町役場は、津波注意報が発表されたことを受けて「町民に避難指示を出すかどうかこれから対応を検討する」としています。

　八丈島警察署「海岸に近づかないで」

　伊豆諸島の沿岸に津波注意報が発表されたことを受けて、八丈島にある警視庁八丈島警察署では、島の海岸線付近を中心にパトロールを行うことにしていて、海岸付近から離れるよう呼びかけています。

　八丈島消防本部 今のところ被害の情報は入っていない

　八丈町を管轄する八丈町消防本部によりますと、今のところ被害の情報は入っていないということですが、被害がないか確認するとともに沿岸に近づかないよう住民への呼びかけを行うとしています。
　八丈島タクシー事業者「特に被害ない」

　東京 伊豆諸島の八丈島でタクシー運転手を勤める60代の男性は「防災無線が鳴って周りの人たちは一瞬、慌てましたが、特に被害はありません。揺れも感じませんでした。きょうは午前中、地元の小学生を清掃作業の授業のためにバスを運転して海岸に連れて行く予定でしたが中止になりました」と話していました。
　また別のタクシー運転手の男性は「きょうは夕方から海岸での夕日観賞するという外国人観光客の予約がありますが、通行止めなどがないか確認しています」と話していました。

　三宅村 防災無線で避難呼びかけ

　三宅島にある三宅村総務課の防災担当者は、「津波注意報のJアラートが鳴ったことを受けて、防災行政無線で海岸から離れるよう避難を呼びかけている。現時点でトラブルや混乱は起きていない。避難所の開設などは状況を見て判断したい」としています。

　11:06 政府 情報連絡室を設置

　政府は午前11時6分に、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置して、情報収集などを進めています。

　松野官房長官「状況把握に全力」

　松野官房長官は午前の記者会見で「皆様には十分に注意していただき、行動することをお願いする。政府としては早急な被害状況の把握に全力で取り組んでいる」と述べました。