[2023_08_28_04]BBC「すべての専門家が日本の汚染水が安全だと同意しているわけではない」(中央日報2023年8月28日)
 
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BBC「すべての専門家が日本の汚染水が安全だと同意しているわけではない」

 8/28(月) 9:13配信
 日本の福島第1原子力発電所汚染水(処理水)の海洋放流に関連し、英BBC放送が「圧倒的な多数の専門家は放流が安全だと言ったが、すべての科学者がそれが及ぼす影響について同意しているわけではない」と報じた。
 BBCは26日(現地時間)、「福島廃水放流の裏側の科学(The science behind the Fukushima waste water release)」という見出しの記事でこのように指摘した。
 BBCは「もし、日本が海に廃水を放流する前にすべての放射性物質を除去できたとすれば議論は起こらなかっただろう」とし「問題はこのトリチウム(三重水素)と呼ばれる水素放射性元素が招いている。これは汚染水(contaminated water)から除去できない。技術がないためだ。代わりに(日本が海洋に放流する汚染水は)希釈された」と説明した。
 その一方で、「トリチウムは世界中の水で発見され、多くの科学者がトリチウムの濃度が低ければ影響は微々たるものだと主張している」と伝えた。
 英ポーツマス大学環境・地質学のジム・スミス教授は「理論的に皆さんはこの水を飲むことができる」と主張した。汚染水がすでに処理され、希釈されたということだ。
放射性を測定するフランス実験室所属のデイビッド・ベイリー氏もこれに同意し、「核心はトリチウムの数値だ」と述べた。「例えば、魚の個体数の深刻な減少が見られない限り、海洋生物には何の問題もない」と主張した。
 しかし、一部はトリチウムが海底、海洋生物、人間にどのような影響を及ぼすのか多くの研究が必要だと指摘するとBBCは伝えた。「一部の科学者は我々が水を放流することに対する影響を予測できないと言っている」ということだ。
 米ジョージ・ワシントン大学のエネルギー・環境法の専門家・エミリー・ハモンド教授は「(トリチウムなど)放射性核種の問題は、科学が完全に答えることのできない質問を提示するという点」とし「非常に低い水準の被爆において何を『安全』と見なせるのか」と批判した。
 ハモンド教授は「国際原子力機関(IAEA)の活動に対し、大いに信頼しつつも、依然として基準を遵守するからといって(汚染水の海洋放流)決定にともなう環境と人間への影響がゼロではないという点を認識している」と述べた。
 昨年12月、米国立海洋研究所協会は日本の汚染水海洋放流関連資料について納得できないという声明を発表した。
 これについて、米ハワイ大学海洋生物学者のロバート・リッチモンド氏は「我々は放射能、生態学的影響に対する不適切な評価を受けた。これは日本が水、堆積物、有機体に対する影響を感知できないだけでなく、そうなった場合にこれを除去する意志もないという点が非常に懸念される」と述べた。
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