[2023_07_24_03]旧経営陣側「地裁認定は誤り」 東電株主訴訟、控訴審始まる―一審は13兆円賠償命令・東京高裁(時事通信2023年7月24日)
 
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旧経営陣側「地裁認定は誤り」 東電株主訴訟、控訴審始まる―一審は13兆円賠償命令・東京高裁

 東京電力福島第1原発事故を巡り、東電の勝俣恒久元会長ら旧経営陣に総額22兆円を会社へ賠償するよう求めた株主代表訴訟の控訴審第1回口頭弁論が24日、東京高裁(木納敏和裁判長)であった。旧経営陣側は「一審の事実認定には誤りがある」と述べ、改めて争う姿勢を示した。
 一審東京地裁は昨年7月の判決で、勝俣元会長ら4人に13兆円余りの賠償を命じ、被告、原告側双方が控訴している。
 弁論で旧経営陣側は「津波対策について認識できた情報は極めて限定的だった」と主張。今回の津波の規模は想定よりも桁違いに大きく、事故は防げなかったなどと訴えた。
 一方、原告の浅田正文さん(82)は「今も原発事故の影響は続く。電力会社に多くの人生を狂わせる権利があるのか」と意見陳述。代理人弁護士は「旧経営陣が指示すれば余裕を持って対策できた」と訴えた。
 一審は津波地震を予測した政府地震調査研究推進本部の「長期評価」について「相応の科学的信頼性がある」と認定した。その上で津波対策の必要性があったのに怠ったとして、旧経営陣5人のうち勝俣元会長ら4人の過失を認め、13兆3210億円の賠償を命じた。
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