[2023_07_05_08]処理水「最後の一滴までともに」IAEA事務局長が福島訪問 規制委も合格へ…政府判断は(テレ朝2023年7月5日)
 
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処理水「最後の一滴までともに」IAEA事務局長が福島訪問 規制委も合格へ…政府判断は

 福島第一原発の処理水放出をめぐって、IAEAのグロッシ事務局長が5日、現地に出向きました。
 地元自治体や漁業関係者の代表などが出席する会議で、国と東電は、処理水放出の計画を「国際的な安全基準に合致している」とした、IAEAの報告書について説明。出席者からは、意見が相次ぎました。
 福島・いわき市、内田広之市長:「安全と安心はイコールではない。安全は報告で示されたわけでありますけれども、理解醸成は途上であると思っています」
 福島県漁連・野崎哲会長:「我々の反対のなかで処理水放出事業が進んでいるという、緊張感をもって進めてほしい」
 途中から会議に参加したグロッシ事務局長は「安全性の監視を続けていく」と強い言葉で訴えました。
 グロッシ事務局長:「私には皆さんの疑念や懸念を消し去る“魔法の杖”はありませんが、これだけは言えます。IAEAは数十年先も皆さんと共にいます。原子炉周辺にたまった処理水の最後の一滴が安全に放出されるまで」IAEAは今後、原発の構内に新たに事務所を設置する方針です。
 会議終了後、福島県の漁業関係者をたばねる、野崎会長はこう話しました。
 野崎哲会長:「これからのことが大事だと思います。国と東電の責任で行うことなんだけど、これからが大変だと思います」
 放出設備の視察に向かった、グロッシ事務局長。準備が整っていることを確認したといいます。
 グロッシ事務局長:「日本政府の決定を受けて、速やかに放出する準備ができている印象でした」
 最終段階を向かえた今。報告書とともに、政府が重視してきたのが、原子力規制委の判断です。5日に開かれた会合。放出設備は「適切に整備されている」として、安全性の検査に合格したことを示す“終了証”を、7日にも東電に渡すことが決まりました。
 いつ、放出を始めるのか。判断の時期が迫っています。
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