[2023_06_28_10]関電の株主総会「不正のデパート」と厳しい声…森望社長の解任案は否決の公算(読売新聞2023年6月28日)
 
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関電の株主総会「不正のデパート」と厳しい声…森望社長の解任案は否決の公算

 関西電力の株主総会が28日午前、大阪市住之江区のATCホールで始まった。ライバルの新電力が持つ顧客情報の不正閲覧や電力大手3社側とカルテルを結んでいたことが相次いで発覚しており、森望社長は冒頭、「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます」と陳謝した。一連の不祥事について、関電が株主に直接釈明するのは初めて。
 関電は4月、不正閲覧を巡って経済産業省から電気事業法に基づく業務改善命令を受けた。2019年に発覚した金品受領問題に続く2度目で、カルテルについても3度目となる業務改善命令を受ける見通しとなっている。繰り返し業務改善を命じられるのは、電力大手では極めて異例だ。
 総会では、株主から「(法令)違反もこれだけ出てくると不正のデパートのようだ。株主は怒っている」などと経営陣の責任を問う厳しい声が相次いだ。森社長は「コンプライアンスを徹底する組織風土への改革を断行する」と強調した。
 総会では、株主側が森社長の解任や企業統治の改善を要求する議案を提案しているが、否決される公算が大きい。一方、森社長や榊原定征会長ら取締役の選任などを求める会社提案の2議案は、賛成多数で可決される見込みとなっている。
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