[2023_05_06_06]南海トラフなど太平洋側に連動する恐れ 石川で震度6強 災害史に詳しい専門家「大地震起きる周期に入った」と警鐘(夕刊フジ2023年5月6日)
 
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南海トラフなど太平洋側に連動する恐れ 石川で震度6強 災害史に詳しい専門家「大地震起きる周期に入った」と警鐘

 2023.5/6 15:00
 石川県珠洲市で5日、最大震度6強の地震があった。震源地は同県能登地方で、震源の深さは12キロ、地震の規模はマグニチュード(M)6・5で、2020年12月から続く能登地方の一連の地震で最大となる。専門家は、日本海側の地震は太平洋側の南海トラフ巨大地震などにも連動する恐れがあるとの見方を示す。

 1人死亡22人けが

 国内の震度6強は、昨年3月の福島県沖を震源とする地震(M7・4)以来。珠洲市では男性(65)がはしごから転落して死亡したほか、22人がけがをした。富山県でもけが人が出た。
 能登半島では、その後も震度5強など地震が相次いだ。夕刊フジで「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」(毎週木曜)を連載する武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は、「能登はここ数年、群発地震が多く、原因の詳細は分かっていない。さらに規模の大きい地震も警戒しなければならない」と解説する。
 災害史に詳しい立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は、「日本列島を東から押す太平洋プレートの動きが活発化し、(東日本の陸側の)北米プレートに影響したとみられる。太平洋プレートは(日本列島の南側にある)フィリピン海プレートも押すため、日本海側の動きは太平洋側とも連動する」と指摘する。
 北米プレートとフィリピン海プレートの境界にあるのが相模トラフ。そしてフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界にあるのが南海トラフだ。南海トラフでは1944年に昭和東南海地震、46年に昭和南海地震が発生したが、その前の43年には日本海側の鳥取で大きな地震が起きている。
 高橋氏は「南海トラフ地震の前には新潟から鳥取までの日本海側で地震が起きやすい。また、最近は南海トラフの範囲に含まれる沖縄周辺や普段揺れが少ない徳島県北部でも地震が起きている。大地震が起きる周期に入ったといえる」と警鐘を鳴らした。
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