[2023_04_12_06]石川 能登地方での地震「流体の移動が関与可能性」政府調査委(NHK2023年4月12日)
 
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石川 能登地方での地震「流体の移動が関与可能性」政府調査委

 2023年4月12日 6時20分
 2年以上にわたって活発な活動が続いている石川県能登地方での地震について、政府の地震調査委員会は震源を改めて解析するなどした結果、「今回の活動は流体の移動が関与している可能性がある」とする評価をまとめました。
 石川県の能登地方では、2020年12月以降地震活動が活発化する傾向が続き、去年6月にはマグニチュード5.4の地震が発生して、珠洲市で震度6弱の揺れを観測しました。
 地面が隆起する地殻変動も観測されていて、政府の地震調査委員会は去年7月、地下深くにある「流体」が関わっている可能性があるとする見解を示していました。
 11日に開かれた定例の会合で、最新の研究や観測データを基に議論が行われました。
 2020年12月から今月10日の朝までに震度1以上の揺れを観測する地震が306回発生し、このうち震度3以上が45回観測されています。
 一連の地震の震源を再解析した結果、当初のやや深い場所から次第に浅い場所へと移動していたほか、地殻変動のデータからは範囲が次第に狭くなっていたことが確認されました。
 これらのことから、地震調査委員会は「今回の活動には流体の移動が関与している可能性がある」とする評価をまとめました。
 そのうえで、「一連の地震活動は当分続くと考えられ、今後も強い揺れに注意が必要だ」としています。
 地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直名誉教授は「能登半島で地震が続いているのはなぜか、正体がおぼろげながら見えてきた。現在の地震学では将来何が起こるか決定的なことは言えないが、強い揺れを経験した地域の皆さんは同じ程度の揺れが発生した際に被害に遭わないよう今のうちに備えを進めてほしい」と話しています。
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