[2023_04_14_05]福島第一1号機の原子炉土台、全周にわたり損傷…水中ロボット撮影の映像で判明 (読売新聞2023年4月14日)
 
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福島第一1号機の原子炉土台、全周にわたり損傷…水中ロボット撮影の映像で判明

 東京電力は14日、福島第一原子力発電所1号機で、原子炉本体(原子炉圧力容器)を支える円筒形の鉄筋コンクリート製土台「ペデスタル」について、内壁の下部が全周にわたって損傷していたと発表した。これまで半周分の損傷がわかっていたが、映像を詳しく調べた結果、残り半周分についても確認したという。
 2011年3月の事故で溶け落ちた核燃料(核燃料デブリ)の熱で損傷した可能性がある。
 東電は14日の原子力規制委員会の会合で、現状で大地震が起きても約440トンの圧力容器が土台から倒壊し、放射性物質が大量に漏れる可能性は極めて小さいと説明。これに対し、規制委は、あらゆる事態を想定して放射性物質が外部に漏れないよう対策を求めた。
 東電は3月、1号機の土台の内部を水中ロボットで撮影。床から高さ約1メートルまでの内壁のコンクリートが半周程度で損傷し、鉄筋が露出していることを確認した。今回、撮影できなかったとみられていた残り半周部分の映像が見つかり、データ処理して損傷状況がわかった。
 土台(高さ約8・5メートル、内部の直径約5メートル)のコンクリートの厚さは下部で約1・2メートル、上部で約1・8メートルあるが、この厚さのうちどの程度損傷しているかは確認できなかった。
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