[2023_03_30_07]敦賀原発 審査打ち切りも 規制委員長 原電資料不備で言及(東奥日報2023年3月30日)
 
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敦賀原発 審査打ち切りも 規制委員長 原電資料不備で言及

 原子力規制委員会の山中伸介委員長は29日の記者会見で、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に向けた審査について「打ち切りも含めて、最後の決断をしないといけない画期だ」と述べた。原電は審査資料の誤記などを繰り返しており、規制委は4月に、審査の一時的な中断だけでなく、完全な打ち切りも視野に議論する。
 委員長が打ち切りの可能性にまで言及するのは異例。敦賀原発の審査は、原電が審査資料を無断で80カ所書き換えた問題で約2年間中断。再発防止策が整ったとして昨年12月に再開したが、原電は根拠を示さずに157カ所を修正した資料を提出するなど不適切な対応が続き、実質明な審査ができていない。
 山中氏は「おそらく本当に最後の決断になる。改めて(再発防止対応を)検査することはない。このままの状態を放っておいていいとは思っていない」と強調した。
 敦賀原発を巡っては、規制委の有識者調査団が、2号機直下に将来動く可能性のある「活断層」があると指摘。それでも原電は再稼働の審査を申請した。活断層でないと証明できなければ廃炉は免れず、審査で反論を続けていた。
 一方、稼働に向けた審査が停滞する日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所村)についても「敦賀原発と同じように、根本的なところに原因があるなら、何らかの方策を考えないといけない時点に来ているのかもしれない」と指摘した。再処理工場を巡っては、工事計画認可に向けた申請書約6万ページのうち、約3千ページに誤記載など不備が見つかっている。
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