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原燃に規制庁 「ラストチャンス」 再処理工場の申請書 不備再発防止求める
　原子力規制委員会は28日、日本原燃・六ヶ所再処理工場（六ヶ所村）の完工に向けた認可の審査会合を東京都内で開いた。原燃は申請書一式、約6万ページ中、誤記や様式不備、記載漏れ、落丁が計約3100ページで確認されたと報告。審査に当たる原子力規制庁担当者は、再発防止策が不十分だとして「これがラストチャンス」と述べ一層の改善を要求した。実質的な議論の進展はなかった。
　原燃が不備の要因に挙げた「作成担当課は経営層へ状況を伝えても工程は見直されないと考えた」という記述に対して、規制庁担当者は「できません、と言っても聞いてくれないということで言えなかったのか。かなりの安全文化の劣化」と懸念を示した。
　その上で．社長にしっかりと指揮を執ってもらう必要がある。ラストチャンスだと思って、技術的な議論ができる体制をつくってほしい」と厳しく注文した。
　終了後の取材に規制庁担当者は「ラストチャンス」について、「（事業者に対し）ちゃんとできていないのなら（申請の）取り下げも、と言うつもりだった。申請書を軽視しすぎている」と述べた。
（本間善幸）