[2023_02_09_07]「キラーパルス」で建物被害拡大か トルコ大地震の揺れ 専門家(NHK2023年2月9日)
 
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「キラーパルス」で建物被害拡大か トルコ大地震の揺れ 専門家

 2023年2月9日 16時55分トルコ南部で起きた大地震の揺れについて、地震工学の専門家は、1回の揺れの周期が1秒から2秒ほどの「キラーパルス」と呼ばれるもので、特に建物での被害を拡大させた可能性があると指摘しています。
 地震工学が専門の、愛媛大学の森伸一郎特定教授は、今回の地震について、トルコ国内の地震計のデータを解析しました。
 その結果、今回の地震の揺れは1回の周期が1秒から2秒ほどの「キラーパルス」と呼ばれるもので、特に建物での被害を拡大させやすかった可能性があることが分かりました。
 「キラーパルス」は、28年前の阪神・淡路大震災の発生時にも観測されています。
 森特定教授は「『キラーパルス』は、建物に対して大きな破壊力がある地震波だ。耐震基準を満たしていたとしても、ひとたまりもなく倒壊するほどの強い揺れだった可能性がある」と指摘しました。
 また、森特定教授が24年前のトルコで行った現地調査では、崩れた建物の多くがレンガ造りだったり、柱や、はりの強度も弱かったりして日本に比べて耐震性が低い建物が多かったということで、「現地の映像からは倒壊をまぬがれた建物もみられるが、実際は崩れるかどうか紙一重で非常に危険な状態だ」と話していました。
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