[2023_01_31_04]関電 顧客情報の不正閲覧で社長謝罪「公正な競争揺るがす」 (NHK2023年1月31日)
 
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関電 顧客情報の不正閲覧で社長謝罪「公正な競争揺るがす」

 関西電力の社員らが子会社を通じて競合他社の顧客情報を不正に閲覧していた問題について、森望社長は、31日の決算会見で「公正な競争を揺るがすものだ」などと述べて謝罪したうえで、コンプライアンスの徹底など企業風土改革をさらに進める考えを示しました。
 電力小売りの全面自由化に伴って、送配電子会社が親会社の大手電力会社との間で「新電力」と呼ばれる小売事業者の顧客情報を共有することは電気事業法で禁止されていますが、関西電力の社員らは子会社を通じて、去年4月以降、他社の顧客情報4万件余りを閲覧していました。
 この問題について、関西電力の森社長は、31日の決算会見で「報告を受けた際はがく然とした。公正な競争を揺るがすものであり、大変重く受け止めている」と述べて謝罪しました。
 そのうえで、森社長は「金品受領問題以降、コンプライアンスを重視した組織風土の醸成に向けて、さまざまな取り組みを進めてきたが、根底にある課題を抜本的に解決する必要がある。処分については外部の弁護士などでつくるコンプライアンス委員会の調査や原因究明を踏まえて、適切に対処したい」と述べました。
 この問題をめぐっては、関西電力が行ったアンケート調査で、関わった社員のうちおよそ4割が「法律上、問題になり得ると認識していた」と答えており、会社全体でコンプライアンスへの意識が改めて問われる事態となっています。
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