[2022_12_09_02]新宿御苑で除染土の利用試験 環境省(日経新聞2022年12月9日)
 
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新宿御苑で除染土の利用試験 環境省

 西村明宏環境相は9日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所事故後の除染で生じた土壌について、東京都の新宿御苑で花壇の造成に活用する実証事業の計画を明らかにした。21日に地元説明会を開き、地域住民の理解を得た上で年度内の実施をめざす。
 西村氏は「施工や維持管理の安全性を確認し、理解醸成の場としても活用したい」と話した。環境省は年度内に、埼玉県所沢市や茨城県つくば市の環境省の関連施設でも同様の実証事業を計画している。
 福島県内の除染で生じた土壌は東京ドーム11杯分に相当する1400万立方メートルで、現在は福島第1原発周辺に設けた中間貯蔵施設に運び込んでいる。政府は2045年までに県外に搬出する方針で、線量が比較的低い土壌は全国で土木工事などに利用したい考え。24年度にも土壌の利用と最終処分の全体戦略を示す方向だ。
 福島県内の農地を造成する実証事業では、汚染されていない土をかぶせれば周囲に漏れる放射線を健康影響が生じない程度に減らせることを確認した。ただ住民らの理解が得られず、計画通りに進まないケースもあった。
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