[2022_12_02_08]魚のトリチウム濃度調査、不備で実数値より高く検出 東電が発表(河北新報2022年12月2日)
 
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魚のトリチウム濃度調査、不備で実数値より高く検出 東電が発表

 東京電力は1日、福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出に向けて調査を続けている魚の放射線量の分析について、調査手法の不備で実際の数値より高いトリチウム濃度が検出されていたと発表した。手法を見直すため、東電による分析再開の見通しは立っていない。
 魚のトリチウム分析は、東電と一般社団法人九州環境管理協会(福岡市)、化研(水戸市)の3者で実施している。
 東電の分析は、魚から抽出した水に含まれる魚の組織片など不純物の除去ができておらず、放射線量を測定するための添加剤の扱いも不十分だった。分析結果は化研でも数値に上振れがみられたが、今後も分析を続ける。九環協は手法も結果も適正だった。
 東電の分析手法は、文部科学省が推奨するトリチウム分析法(公定法)と大ききく乖離(かいり)がみられた。独自の手法を採った理由に関し東電は「これまでの自社での経験や実績で手法を決めた」と説明。事前に化研や九環協に助言を求めることはしなかったという。
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