[2022_10_13_01]北陸電力志賀原発 「活動性の有無」断層評価で重要局面(北日本放送2022年10月13日)
 
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北陸電力志賀原発 「活動性の有無」断層評価で重要局面

 北陸電力が再稼働をめざしている石川県の志賀原子力発電所で13日、原子力規制委員会による現地調査が2日間の日程で始まりました。敷地内断層の活動性をめぐる審査は、ヤマ場を迎えています。
 土井あゆみ記者
 「敷地内の断層が活断層かどうかを見極める審査は、大詰めを迎えています。現地調査初日の13日は周辺にある福浦断層の活動性を調べています」
 去年11月に続き2回目となる現地調査には、石渡明委員と、事務局に当たる原子力規制庁の職員が訪れました。調査は、志賀原発2号機が、新規制基準に適合しているかどうかを判断する審査の一環で、敷地内断層に活動性があるかどうかが焦点となっています。これまでの審査会合で、重要施設の真下を走る複数の断層について活動性はないとする北電側の説明に、規制委員会は矛盾はないという見解を示す一方、不明瞭な点もあると指摘していました。
 今回の調査は、規制委員会が北陸電力に指示した追加の掘削や拡充データの内容を現地で確認するためで、敷地内の断層については活動性を判断する重要な局面となります。
 初日の13日、石渡委員らは、原発に最も近い活断層=福浦断層を訪ね、北陸電力が「南端」と位置付けた活断層が途切れるとされる場所などを確認しました。また、長さがおよそ9キロあるとみられる活断層の富来川南岸断層も訪れ、地形を確認しました。新規制基準では、原子炉の建物などの重要施設は、活断層がない地盤に設置すると定めています。

 初日の現地調査を終えて石渡委員はー。

 原子力規制委員会 石渡明委員
 「我々は重要施設の上を通っている断層について、評価・審査を行っている、一本でも活動性があればアウト、確認の結果、活動性がないことがはっきりすれば、敷地内には活動性のある断層はない、あす見てみないと分からないが、データが足りない所もあるかもしれないので、そういう点については審査会合の公開の場で、お互いに議論して決着をつけたい」

 一方、北陸電力の原子力本部副本部長である小田満広常務はー。
 北陸電力 小田満広常務(原子力本部副本部長)
 「敷地内断層は活断層ではないと我々は評価しています。これまでも時間をかけて評価をしています。(原子力規制委員会の)審査会合では、かなり理解いただけたと感じています。現場でものを見てというところが重要なので、しっかり説明していきたい」
 14日の調査では、敷地内断層や福浦断層の地層の薄片試料などを確認する予定です。
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