[2022_09_05_04]福島第1廃炉プランに「冠水工法」 建屋水没させデブリ除去検討(産経新聞2022年9月5日)
 
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福島第1廃炉プランに「冠水工法」 建屋水没させデブリ除去検討

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は5日、東京電力福島第1原発の廃炉に関する技術的な助言をまとめた令和4年版「廃炉戦略プラン」の要旨を公表した。事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し方法の候補として、3号機の原子炉建屋を鋼鉄の構造物で囲い、建屋ごと水没させる「冠水工法」を新たに盛り込んだ。
 プランでは、地下を含めた原子炉建屋全体を鋼鉄の構造物で囲って内部に水をため、原子炉の上部からデブリを取り出す。水によって放射線や放射性物質が漏れるリスクを減らす効果が期待できる。一方で冠水後の内部の水は大量の汚染水となり、漏洩(ろうえい)対策などの問題が生じる。
 機構の担当者は「放射線を遮れる点で、水を使えるのはものすごく魅力的」と評価する一方、「技術の成立性に確信を持っているわけではなく、相当な検討が必要だ」とした。デブリを空気中で取り出す「気中工法」も候補とし、冠水工法とともに技術的課題や費用を検討する。
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