[2022_09_03_11]放出放射性物質が流入か 福島原発2号機建屋調査(産経新聞2022年9月3日)
 
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放出放射性物質が流入か 福島原発2号機建屋調査

 福島第1原発2号機の原子炉建屋最上階にある2階建ての「燃料取扱機操作室」で汚染状況が、1階より2階の放射線量が高いことがと判明した。事故で放出された放射性物質を含む気体が2階の壊れた窓から流入したとみている。東京電力と原子力規制委員会が共同で調査した。
 2階では床面で最大毎時54・2ミリシーベルト、1階は機械室の床面が28・0ミリシーベルト、エレベータ前室で31・2ミリシーベルトだった。床面に近いほど高線量で、東電は結露が生じて水が床面に流れた際に放射性物質が集まったと推定している。操作室の近くには、原子炉格納容器上部の上ぶたがあり、放出された放射性物質の通り道になったとみられる。
 操作室は事故後ほぼ手付かずの状態で、事故当時の状況把握に役立つ可能性があり、東電は内部の壁や床に付着している汚染物を試料として採取した。今後分析する。東電は「得られた知見を溶融核燃料(デブリ)の状態や事故の過程を理解するのに活用したい」としている。
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