[2022_08_24_12]六ヶ所再処理工場高レベル廃液供給液槽冷却喪失8時間事故に係る要請書_青森県庁で三村知事への要請(8月24日)(三陸の海を放射能から守る岩手の会2022年8月24日)
 
参照元
六ヶ所再処理工場高レベル廃液供給液槽冷却喪失8時間事故に係る要請書_青森県庁で三村知事への要請(8月24日)

 青森県知事 三村申吾 殿
 提出団体名 花とハーブの里(青森県六ヶ所村)代表菊川慶子
 PEACE LAND(青森県八戸市)代表山内雅一
 六ケ所村の新しい風(青森県青森市)共同代表荒木茂信,遠藤順子,三上武志
 大間とわたしたち・未来につながる会(北海道函館市)代表 野村保子
 豊かな三陸の海を守る会(岩手県宮古市)共同代表 菅野和夫
 三陸の海を放射能から守る岩手の会(岩手県盛岡市)世話人 永田文夫
 三陸・宮城の海を放射能から守る仙台の会(宮城県仙台市)代表 大友佳代子

 六ヶ所再処理工場高レベル廃液供給液槽冷却喪失8時間事故に係る要請書

 7月19日日本原燃は7月2日に発生した再処理工場の高レベル廃液ガラス固化建屋における供給液槽の安全冷却機能の一時喪失について原因と対策を取りまとめ、原子力規制委員会、青森県ならびに六ヶ所村に報告し,報告書を公開しました。
 私たち市民団体は六ヶ所再処理工場の重大事故の発生を非常に憂慮しております。再処理工場は原発とは異なり大量の放射性物質を抱え,常時冷却しなければならない高レベル放射性廃液を貯蔵している巨大核化学工場だからです。
 今回の事故は高レベル廃液に加え,有機物を含むアルカリ濃縮廃液,白金族等を含む不溶解残渣廃液の三種混合廃液を含む貯槽の冷却喪失事故であり,蒸発乾固すると爆発する可能性が大きく恐怖感が募ります。このような危険な廃液を含む貯槽の二冷却系の一つが工事で停止している中,残りの冷却系が人為ミスで8時間もの間停止し冷却が完全に喪失していたことは、日本原燃の防災姿勢が仕撰であることを示しており,憤りを禁じえません。日本原燃の資料から見ると残り16時間で混合廃液が沸騰しはじめ,放射能が環境放出されることが想定されます。そして138時間後にはルテニウムの大量放出が起こり,ついで約25時間後廃液は蒸発乾固します。乾固物には硝酸塩や有機物の他にもDBP(リン酸ジブチル)錯体が形成されており爆発が必至と予想されます。爆発すると貯槽が破裂し,同じ冷却系統の6貯槽の冷却ができなくなり大事故へ進行していくのではないでしょうか。
 放射能の大量環境放出となる高レベル廃液貯槽の冷却喪失は決してあってはならない事故であり,それがいとも簡単に現実となったことは日本原燃のガバナンスや防災・危機管理の杜撰さを物語っており,日本原燃はこのような超危険な核化学工場を運転する資格がないと断じ,8月5日厳しく抗議いたしました。
 貴職におかれましては,六ヶ所村民ならびに青森県をはじめ周辺道県の人々をも避難民にするようなことは絶対しないとの決意のもと日常的に日本原燃へ安全を求め厳しく監督することをお願い申し上げます
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