[2022_08_19_04]西村経産相「処理水、理解なしに処分せず」 就任後初の福島来県(福島民友2022年8月19日)
 
参照元
西村経産相「処理水、理解なしに処分せず」 就任後初の福島来県

 西村康稔経済産業相は18日、就任後初めて来県し、県庁で内堀雅雄知事と面会した。西村氏はその後の取材で、来春をめどとする東京電力福島第1原発の処理水放出方針について「県漁連に対する関係者の理解なしには、いかなる処分も行わないとの方針はしっかり順守していく」と述べた。
 処理水の放出方針を巡り西村氏は、懸念される風評について国内外への説明や科学的データなどの情報発信を継続し、対策を徹底することで疑問や懸念の払拭に取り組む考えを示した。また野崎哲県漁連会長と近く面会する意向も明らかにした。
 西村氏はこのほか、原発事故に伴う帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)外の除染について「地元と協議しながら、2024年度をめどに実施する」との方針を改めて示し「家屋などの扱いも帰還意向を踏まえ、自治体と協議を重ねつつ検討を進める」と述べた。
 内堀知事は西村氏との面会の冒頭で〈1〉帰還困難区域の復興再生〈2〉処理水の対応〈3〉福島第1、第2原発廃炉の安全着実な完遂―を「経産省の三つの使命」として、責任を持った対応を要請した。処理水については県内でもさまざまな意見が出ているとし「漁業者との信頼関係をしっかり構築してもらいたい」と求めた。西村氏は福島第1、第2原発の廃炉や汚染水、処理水対策と本県の復興について「政権と経産省にとって最重要課題」と強調し、全力で取り組むと応じた。
 西村氏は福島第1原発を視察し、処理水放出設備の設置状況などを確認。また、双葉町で伊沢史朗町長と会談した。伊沢町長は復興拠点から外れた地域の帰還に向けた取り組み推進などを求めた。
KEY_WORD:汚染水_:FUKU1_:廃炉_: