[2022_08_03_02]処理水海洋放出へ本格工事、4日にも着工 漁業者からは反対の声(毎日新聞2022年8月3日)
 
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処理水海洋放出へ本格工事、4日にも着工 漁業者からは反対の声

 東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水を巡り、東京電力ホールディングスは海洋への放出に必要な工事を4日にも始める方針を明らかにした。工事開始の前提となっていた、福島県と原発が立地する大熊、双葉両町の了解が2日に得られたため。ただ、政府と東電が海洋放出の開始を目指す2023年春までに工事が終わるかどうかは現時点で見通せないという。
 3日の記者会見で、東電は今後、沖合1キロの地点で処理水を放出するため、シールドマシンを使って海底トンネルを掘削し、処理水を移送する配管を敷設するなどの工事を進めたい考えを示した。ただ、海上での作業は天候に左右されやすく、波が高い状態が続けば思うように進まない事態も予想される。海洋放出の開始が23年夏ごろにずれ込む可能性もあるという。
 政府と東電は、県漁業協同組合連合会の理解なしには処理水の海洋放出を実施しないと約束している。漁業者からは反対の声が相次いでおり、海洋放出の実現には難航も予想される。小野明・福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者は「関係者の皆さんがどのような意見を持っているかを把握し、説明を尽くしていく」と述べた。【磯貝映奈】
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