[2022_07_15_11]株主にしかできない株主代表訴訟で福島第一原発事故を引き起こした東電旧取締役の社会的責任を追及することができた 原発を運転する会社の取締役には他の会社とは比較にならない大きな責任が伴う その責任を取れない者は取締役などになってはいけない 2022年7月13日 木村 結(東電株主代表訴訟事務局長)(たんぽぽ2022年7月15日)
 
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株主にしかできない株主代表訴訟で福島第一原発事故を引き起こした東電旧取締役の社会的責任を追及することができた 原発を運転する会社の取締役には他の会社とは比較にならない大きな責任が伴う その責任を取れない者は取締役などになってはいけない 2022年7月13日 木村 結(東電株主代表訴訟事務局長)

 
◎ 11年間共に闘ってきた原告、そして弁護団と健闘を称え合いたいと思います。
 更に33年前から東京電力の株を購入して株主総会で脱原発提案を訴え続けてきた東電株主運動のメンバーに感謝します。
 何度も挫けそうになりながらも東電の杜撰な経営を許してはいけない、首都圏の電気を作るために福島や新潟の人々が危険にさらされている現実を変えなければいけない、と闘ってきました。

◎ 株主にしかできない株主代表訴訟を提起し、原発事故を引き起こした旧取締役5名の社会的責任を追及することができたのを嬉しく思います。
 どのような技術でもヒューマンエラーはありますが、原発はひとたび事故を起こせば取り返しのつかない被害を生命と環境に与えます。
 そのような原発を運転する会社の取締役には、他の会社とは比較にならない大きな責任が伴います。
 その重責を担う覚悟を持たない者は、責任を取れない者は取締役などになってはいけないのだということを示していただいたと考えます。

◎ 判決をいただいた朝倉裁判長と川村、丹下裁判官にも感謝申し上げます。
 証人席に立った専門家や被告に対して詳細にわたる質問をしていただき、想定問答を繰り返してきたであろう被告たちが言葉に詰まる場面もあり、聞き応えのある尋問を展開していただきました。
 特に、「水密化」が造船や潜水技術として古くから確立された技術であり、津波対策として簡単にできる水密化すらしなかった東京電力の危機意識のなさ、予測能力のなさ、5人の取締役の明らかな任務懈怠が浮き彫りにされました。
 ちなみにこの「水密化」は6月17日の原発被害者訴訟の最高裁判決で、後知恵だと唾棄されたのです。
 裁判官の資質が、自分の知識を常に疑う真摯な公平性が裁判官にとっていかに大切かを知る判決でした。
 また、長きにわたった裁判の中、原告が提出した事実経過表に被告側の主張も書き添えて主張の違いをひと目でわかるように提案してくださった大竹裁判長にも感動しました。
 公正に裁判していただいたことを感謝しています。
KEY_WORD:東電株主訴訟_13兆円賠償命令_:FUKU1_: