[2022_07_12_03]プルトニウム保有45.8トン 伊方原発でMOX燃料使われ減少(毎日新聞2022年7月12日)
 
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プルトニウム保有45.8トン 伊方原発でMOX燃料使われ減少

 内閣府は12日、日本が2021年末時点で国内外に保有するプルトニウムの総量が約45・8トン(対前年比約0・3トン減)だったと、国の原子力委員会に報告した。減少は2年ぶり。内訳は、国内での保有分が約9・3トン、プルトニウムの取り出しを委託していた英国とフランスでの保有分が約36・5トンだった。
 プルトニウムは、原発の使用済み核燃料を再処理して取り出され、ウランなどを混ぜた「MOX燃料」と呼ばれる核燃料に加工された上で、原発で再利用される。保有量が減少した主な理由は、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)でMOX燃料が使われたためだという。
 一方、関西電力がフランスで保管していた約0・6トンがMOX燃料に加工され、国内に搬入された。これに伴って、海外保有分が減り、国内保有分が増えた。
 プルトニウムは、核兵器への転用が可能なため、日本の大量保有については、海外からも懸念の声が上がっている。原子力委は18年7月に改定したプルトニウムの利用指針で、保有量を減少させると明記している。【吉田卓矢】
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