[2022_07_04_01]原子力規制庁の新長官 片山氏「継続的な安全性の向上を追求」(NHK2022年7月4日)
 
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原子力規制庁の新長官 片山氏「継続的な安全性の向上を追求」

 原子力規制庁の新しい長官に今月1日付けで就任した片山啓氏が会見し「原発事故の反省や教訓、初心を忘れず、規制の立場から継続的な安全性の向上を追求していきたい」と述べ、原発事故を踏まえ、新しい知見の速やかな反映や事故の調査・分析に継続して取り組む考えを示しました。

 片山氏は59歳。

 1985年に当時の通商産業省に入り、東京電力福島第一原発事故の際は、当時の規制当局「原子力安全・保安院」の幹部として対応にあたったほか、保安院の廃止後は新たに発足した原子力規制庁で、総務課長や次長などを務めてきました。
 片山氏は4日の就任会見で原発事故の反省として「保安院では重大事故が起きる前提で規制を考えてこなかった。また、事故対応のサポートや住民を放射線から守る措置を立案、実行できなかったと痛感している」と振り返りました。
 そのうえで「初心を忘れず、規制の立場から継続的に安全性の向上を追求していきたい」と述べ、新しい知見の速やかな反映や原発事故の調査・分析に継続して取り組む考えを示しました。
 また、記者から経済産業省出身であることから、原発推進により傾くのではという懸念について聞かれると「規制庁に入ってから推進行政をやったことはなく、今後も加担するつもりはない」と述べました。
 このほか、再稼働審査の効率化を求める声については「安全に妥協は許されない。一方で、施設の安全性向上をスムーズに早く行う方法は継続的に考えるべきだ。事業者側の努力と相まって効率的に進むのはウェルカムだ」と述べ、原発の安全性向上を最優先に円滑な審査に前向きな考えを示しました。
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