[2022_05_10_02]茨城・東海第2 安全対策工事を視察 原子力首長懇 住民説明求める(茨城新聞2022年5月10日)
 
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茨城・東海第2 安全対策工事を視察 原子力首長懇 住民説明求める

 日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県東海村白方)の再稼働判断を巡り、「実質的事前了解権」を持つ同村と周辺5市の首長でつくる原子力所在地域首長懇談会(座長・山田修村長)が9日、同所の東海テラパークで開かれた。東海第2の安全対策工事の進捗(しんちょく)を視察した首長は原電に対し、工事内容を住民に丁寧に説明するよう求めた。
 首長懇の視察は昨年4月以来で、東海と日立、ひたちなか、那珂、常陸太田、水戸の6市村長と原電の村部良和東海事業本部長らが出席。原電が工事完了予定を今年12月から24年9月に延期後、初めて開かれた。
 各首長は、防潮堤設置場所(高さ20メートル、全長1・7キロ)の工事現場を訪れた。地中に打ち込まれた基礎となる鋼管くいの地上部を、鉄筋コンクリートで覆う構造になっている。くいが狭い間隔で立ち並び、コンクリートで一部が覆われた箇所を視察し、過酷事故時に対応拠点となる緊急時対策所の建設地なども確認した。
 視察後、意見交換が非公開で行われた。終了後、取材に応じた山田村長によると、首長側からは工事の進捗状況や工事完了後の最終的な検査を原子力規制庁が行うことなどを確認したほか、住民が工事内容を知ることができる説明や広報活動をするよう求める声も上がったという。
 山田村長は「昨年より工事はだいぶ進んでいる」とし、住民説明について、「私は従来型の一方的な説明でなく、対話が必要と思っている」と述べた。
 村部本部長は安全最優先で工事を進める方針を強調。昨秋に行った同村内の全戸訪問や従前の状況説明会などを続けるとした上で、「地域に寄り添って事業運営するのが基本。地域の皆さまにきちんと説明していく」と話した。
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