[2022_03_18_07]保管タンク85基ずれる 福島第1、冷却一時停止(河北新報2022年3月18日)
 
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保管タンク85基ずれる 福島第1、冷却一時停止

 2022年3月18日 6:00
 16日深夜に最大震度6強を観測した地震は、原発にも影響を及ぼした。東京電力によると、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の使用済み核燃料プールの冷却が止まり、約7時間半後に再開。5号機と第2原発の1、3号機でも一時停止した。
 また、屋外で一時保管されている放射性廃棄物の入ったコンテナ計6基が揺れで転倒。入っていた使用済みの保護衣と鉄くずが外に出たが、放射線量は極めて低いという。
 4号機原子炉建屋カバーの内部で長さ約5・6メートル、重さ約200キロの鉄骨のはりが落下していたことも確認。放射性物質トリチウムを含む処理水の保管タンク84基と処理前の汚染水の入った保管タンク1基で位置のずれが確認された。
 1〜6号機の使用済み燃料を保管する共用プールでは、冷却水約2・8リットルが揺れでこぼれた。4〜6号機の使用済み燃料プールからも微量の水が漏れたが、放射能濃度は検出限界値未満だった。
 水中ロボットを使った1号機の原子炉格納容器内部の調査は中断。6号機の使用済み燃料の取り出しに向けた準備作業も見合わせた。
 一方、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)では、1号機で使用済み燃料の冷却が約1時間にわたり停止。3号機ではプールの水約0・3リットルが周囲に飛び散った。放射能濃度は検出限界値未満だった。
 1〜3号機の排水の放射線量を監視する放水口モニターのうち、1、2号機のモニターは電源が落ちたり取水ポンプが止まったりして一時欠測した。3号機のモニターは復旧中。
 一部設備で基礎コンクリートの割れや照明の落下もあったが、東北電は「安全上重要な機器に影響はない」と説明。東通原発(青森県東通村)に異常はない。
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